実績
当センターでのリハビリ症例について詳細な情報を掲載しています。発症からの期間、後遺症の程度を問わず、多くの方がご自身の改善目標を達成されています。
【動画あり】70代/脳腫瘍/右麻痺 リハビリによる改善事例のご紹介
この記事の監修者
保本 夢土
理学療法士
脳腫瘍発症後、初めて杖なしで歩くことができた。
改善内容
達成した目標
脳腫瘍発症後、初めて杖なしで歩くことができた。
レビュー
基礎情報
- ご病名
- 脳腫瘍
- 具体的な症状
- 右片麻痺
- 年代・性別
- 70代・女性
- 発症からの期間
- 1年
- リハビリ期間
- 1回
- リハビリ目標
- 杖なしで歩くことができる。
- 利用メニュー
- 90分体験プログラム
- 利用回数
- 1回
当センターご利用までの経緯
- 脳腫瘍(右内包)を発症し、保存的加療を行っていた。
- 徐々に脳腫瘍が小さくなっていったが、右片麻痺が残った。
- 右片麻痺発症後、回復期病棟でリハビリを行ったが、杖なしで歩くことが困難となった。
- WEBにて当施設を知り、利用に至った。
初回体験時の状況
- 日常生活動作は概ね自立している。
- 歩行はT字杖を使用し、屋内外ともに可能であるが、不安定さを感じていた。
- 直進していても徐々に右に傾いていく傾向があった。
- 右片麻痺であるが、比較的右手の麻痺が軽度であったこと、利き手が右手であったことから、右手で杖を使用していた。
リハビリ内容
- 右片麻痺によって右足の支えが弱くなった状況で、右手で杖を使用していたため、より杖に頼りやすくなっていた。このことが右に傾いてしまう要因と考えた。
- 右足部の内在筋の状態を整え、右足で支えているという実感をつくっていくことで、立位での不安定さが軽減していった。
- 右手に頼りすぎていたため、右手が挙がりにくい状態となっていた。右体幹筋の長さや右肩甲帯周囲の安定性を促していくことで、右手が軽く挙げれるようになった。
- 右手が挙がりやすくなると、さらに右足での支えが安定し、杖なしで歩くことにチャレンジすることができた。
改善内容
- 麻痺側である右手を軽く挙げることができるようになった。
- 脳腫瘍発症後、初めて杖なしで歩くことができた。
担当セラピストのコメント
この記事の監修者
保本 夢土
理学療法士
経歴:2008年に鈴鹿医療科学大学 理学療法学科を卒業し、理学療法士国家資格を取得。同年~2018年まで静岡県内の療養期の病院、介護老人保健施設に勤務し、慢性期の患者様に携わる。その中で脳血管障害に対する治療を中心に学び、脳卒中患者様を専門に携わりたいという思いから、2019年に脳梗塞リハビリBOT静岡に勤務。運動麻痺の改善に最善を尽くすこと、お客様の身体および精神的な悩みを共有し、少しでも表情が明るくなるよう心がけています。
立位姿勢は両足で対称的に支えることができないと、不安定さが強まってしまいます。
今回、杖を過剰に使用することで、支えが弱くなってしまった右足に体重がかかりすぎていたということが、立位姿勢の非対称性を助長していた要因の1つと考えています。実際のリハビリでは、これらのことを説明し、共有しながら進めていました。
動作を丁寧に分析し、起こっている現象の原因を利用者様と共有しながら行えたことが、1回のリハビリでも変化を実感できたことにつながったと考えています。
現在は「杖なし歩行が生活で定着する」ことを直近の目標に掲げ取り組んでいますが、今後は「小走りができる」ことや、趣味でおこなっていた「ダンスが再開できる」ことを目指してリハビリを継続しています。次の新しい目標に楽しんでチャレンジできるようにリハビリを行っていきたいと考えています。