実績
当センターでのリハビリ症例について詳細な情報を掲載しています。発症からの期間、後遺症の程度を問わず、多くの方がご自身の改善目標を達成されています。
【動画あり】脳出血 左片麻痺の改善 装具なしで自宅内を歩くことができるようになった。
この記事の監修者
保本 夢土
理学療法士
装具なしで自宅内を歩くことができるようになった。
改善内容
達成した目標
脳出血の後遺症である左片麻痺の改善により装具なしで自宅内を歩くことができるようになった
レビュー
基礎情報
- ご病名
- 脳出血
- 具体的な症状
- 左片麻痺、感覚障害、右足関節の骨折(1年前に受傷、手術実施している)
- 年代・性別
- 50代・男性
- 発症からの期間
- 7年前
- リハビリ期間
- 8回(週2回のリハビリを1カ月間実施)
- リハビリ目標
- 装具なしで安全に自宅内を歩くことができる
- 利用メニュー
- 60日リハビリプログラム
- 利用回数
- 1回
当センターご利用までの経緯
- 7年前に脳出血を発症し、左片麻痺となった。感覚障害も強かった
- 左手足のこわばりが強く、左足部にボツリヌス療法(ボトックス注射)を数回行った。歩く際には装具が必要であった
- 装具と杖を使用することで歩くことはできるが、不安定感や恐怖心を常に感じていた
- 当施設を利用している方から紹介いただき、利用に至った
初回体験時の状況
- 7年間常に装具を装着して生活していたため、左足関節の可動性や左足部周囲の筋肉の粘弾性が低下していた
- 感覚障害も強く、常に杖を頼って歩いていたため、右肩・股関節の可動性が低下していた
- 右足関節は骨折の影響もあり、可動性が低下していた。そのため右側でもうまくバランスをとることが難しい状態であった
リハビリ内容
- 右肩・股関節の可動性を引き出していくことで、右側でうまくバランスがとれるようになってきた
- 右側でうまくバランスがとれるようになってくると、左手足のこわばりが軽減してきた
- 左足部周囲の筋肉の粘弾性が得られてくると、地面を支えている感覚が得られやすくなってきた。不安定感や恐怖心も軽減してきた
改善内容
- 装具なしで自宅内を歩くことができるようになった
- 歩く際の不安定感や恐怖心が軽減した
- その結果右の踵が浮かなくなった。
担当セラピストのコメント
この記事の監修者
保本 夢土
理学療法士
経歴:2008年に鈴鹿医療科学大学 理学療法学科を卒業し、理学療法士国家資格を取得。同年~2018年まで静岡県内の療養期の病院、介護老人保健施設に勤務し、慢性期の患者様に携わる。その中で脳血管障害に対する治療を中心に学び、脳卒中患者様を専門に携わりたいという思いから、2019年に脳梗塞リハビリBOT静岡に勤務。運動麻痺の改善に最善を尽くすこと、お客様の身体および精神的な悩みを共有し、少しでも表情が明るくなるよう心がけています。
装具を常に装着していると、足部内の筋肉の粘弾性が乏しくなる傾向があります。感覚障害が強く、ボツリヌス療法(ボトックス注射)も行っているため、左足で地面を支えている感覚はほとんどわからない状態でした。また左片麻痺の場合、右体幹の働きが得られにくくなるため、右側でバランスをとることが難しくなり、歩く際に杖に頼りやすくなります。これらの要素が関連しあい、歩く際の不安定感や恐怖心を招いていたと考えています。リハビリ開始当初は左手足のこわばりが強く、左足部へ治療を行っても効果が得られにくいと判断しました。そこで右側で十分にバランスがとれるようになることから治療を進めていきました。結果、徐々に左手足のこわばりが軽減し、左足部への治療も行いやすくなりました。姿勢とこわばりの関連性を踏まえた治療の重要性を改めて実感しました。