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2023.08.25 脳梗塞の再発予防
脳梗塞になりやすい人の特徴を理学療法士が解説
この記事の監修者
加藤 隆三
理学療法士
日本人の死亡理由第4位とも言われている脳血管疾患。日本人の3人に1人の割合が脳梗塞や脳出血などを発症しています。「脳梗塞になったらどうしよう」そんな不安を感じていませんか?脳梗塞は重篤な健康問題であり、特に高血圧、高コレステロール、糖尿病、心疾患、ストレス、遺伝的要因などが発症に影響していることが医学的にも証明されています。この記事では、理学療法士が脳梗塞の危険因子について分かりやすく解説するとともに、それらの適切な予防方法を提案します。脳梗塞の危険因子を正しく理解し、健康的な将来を手に入れましょう。
目次
・脳梗塞・脳出血とは?
・脳梗塞になりやすい人とは
・脳梗塞になりやすい年齢
・脳梗塞になりやすい食べ物
・脳梗塞にならないための予防策
・脳梗塞にならないためにも予防・定期的な検査を実施しよう
脳梗塞・脳出血とは?
当センターではこのようなお悩みに対して、リハビリ的視点から改善に取り組んでいます。
脳血管疾患は、虚血性と出血性に分類されます。更に、虚血性には発症から24時間以内に症状が完全に消失する一過性脳虚血発作と脳梗塞があり、出血性には脳出血とクモ膜下出血があります。
脳梗塞の発生には、
・プラーク(コレステロールや中性脂肪などの脂質が蓄積した物)が出血などにより大きくなる、あるいはプラークが成長し、血管が詰まって生じる
・心臓にできた血の塊がはがれて血流にのって脳の血管を詰まらせて生じる
・太い動脈に強い狭窄や詰まり
などがあります。症状は、突然出現する体の半分の脱力やしびれ、目のぼやけ、言葉が話せなくなる・理解ができなくなるなどがあります。
脳出血は脳内の血管が破れて出血をきたすもので、最も多い原因は高血圧で約8割を占めます。典型的な症状は、突然の頭痛や嘔吐があり、身体半分の麻痺や言語障害、場合によっては意識の低下を伴います。
クモ膜下出血は、脳とくも膜との間にあるクモ膜下腔へ出血をきたすものです。原因はそのほとんどが脳動脈瘤の破裂であり、典型的な症状は、今までに経験したことのない突然の激しい頭痛を表され、多くは嘔吐を伴い、悪心やめまい、意識障害を伴うこともあります。
脳梗塞になりやすい人とは
脳梗塞になりやすい人の特徴とは何でしょうか?
病気のなりやすさと関連する要因として、危険因子というものがあり、あてはまる物が多いほどその病気にかかりやすいことを示します。
脳梗塞の危険因子として、生活習慣病、動脈硬化、心疾患、ストレスを溜めやすい性格、遺伝性疾患などがあります。以下で一つずつ詳しく説明していきます。
生活習慣病
生活習慣病の代表例として、高血圧・脂質異常症・糖尿病があります。それぞれの診断基準と、なりやすい人の特徴をチェック項目で説明します。何個あてはまるでしょうか。
高血圧
血圧とは、心臓が血液を体中に送り出す際、動脈壁にかかる圧力のことです。ガイドラインでは高血圧とは、「収縮期血圧140mmHg以上かつ拡張期血圧90mmHg以上」とされています。この圧が高まることで血管の内側にダメージが蓄積され、脂質やプラークが溜まりやすい状態をまねきます。また、高血圧が長年続くことで動脈の壁は弾力を失い、やがては動脈硬化につながり、最終的に脳梗塞や脳出血のリスクとなります。
高血圧治療ガイドライン2019年では、血圧は以下の図のように分類されます。
分類 | 診察室血圧(mmHg) | 家庭血圧(mmHg) |
---|---|---|
正常血圧 | 収縮期血圧 /拡張期血圧 | 収縮期血圧/拡張期血圧 |
正常血圧 | <120 かつ <80 | <115 かつ <75 |
正常高値血圧 | 120-129 かつ <80 | 115-124 かつ <75 |
高値血圧 | 130-139 かつ/または 80-90 | 125-134 かつ/または 75-84 |
1度高血圧 | 140-159 かつ/または 90-99 | 135-144 かつ/または 85-89 |
2度高血圧 | 160-179 かつ/または 100-109 | 145-159 かつ/または 90-99 |
3度高血圧 | ≧180 かつ/または ≧110 | ≧160 かつ/または ≧100 |
<高血圧になりやすい人チェックリスト>
□外食が多い
□しょっぱい物や味の濃い物が好き
□お酒をよく飲む
□たばこを吸う
□仕事やプライベートでストレスが強く、イライラすることが多い
□負けず嫌いで完璧主義の性格
□運動習慣(1日20分以上の運動を毎日行う)がない
□BMIが25以上(肥満)である
□睡眠時間が短い
□いびきをかく、睡眠時に呼吸が止まるあるいは睡眠時無呼吸症候群と言われたことがある
脂質異常症
脂質異常症とは、血液中の中性脂肪やコレステロールが増え、正常なバランスから逸脱した状態をいいます。脂質異常症の診断基準は以下の通りです。こちらは空腹時に採血した結果の数値で判断されます。
LDLコレステロール(悪玉) | 140mg/dl以上 境界域(要注意!):120~139 mg/dl以上 |
HDLコレステロール(善玉) | 40mg/dl未満 |
中性脂肪 | 150mg/dl以上 |
<コレステロールには悪玉と善玉がある>
LDLコレステロールはいわゆる悪玉と呼ばれ、肝臓で作られたコレステロールを全身に運ぶ役割があります。増えすぎると血中の脂質が増加し、動脈硬化を引き起こす原因となります。
HDLコレステロールはいわゆる善玉と呼ばれ、余分なコレステロールを回収する役割を持っています。こちらは動脈硬化を防いでくれるため、少なすぎると問題になります。
悪玉、善玉とついていると、「悪いもの」と考えがちですが、LDLコレステロールの働きも体にとっては重要です。増えすぎることが問題になるため、バランスのよい数値を維持できることが理想です。
<脂質異常症になりやすい人チェックリスト>
□揚げ物が好き
□魚より肉やソーセージ、ハムなどをよく食べる
□ケーキやパン、お菓子をよく食べる
□乳製品(バターやチーズ、生クリーム)をよく食べる
□外食やファストフードをよく食べる
□レバーなどの内臓や卵黄(1日1個以上)をよく食べる
□運動習慣(1日20分以上の運動を毎日行う)がない
□BMIが25以上(肥満)である
□健康診断の結果、コレステロール値が高いと指摘を受けたことがある
糖尿病
糖尿病は、血糖値を下げるインスリンが不足することによって起こる高血糖状態(血管内に血糖が多い状態)です。自分の免疫が膵臓を破壊してしまうことでインスリンの不足につながる1型糖尿病と、生活習慣病が大きく関係する2型糖尿病に分かれます。日本人では、大部分が2型糖尿病を占めますが、発症には生活習慣のみではなく、両親や親族に糖尿病がいるなどの遺伝的要因も関係しています。糖尿病標準診療マニュアル2023では、以下の基準が用いられ、①~③のいずれかと④が確認されれば糖尿病と診断されます。
➀早期空腹時血糖値 | 126㎎/dl以上 |
➁75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)2時間値 | 200mg/dl以上 |
➂随時血糖値 | 200mg/dl以上 |
④HbA1c | 6.5%以上 |
▶HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)とは?
血液中のブドウ糖と結合しているヘモグロビンの値を示しています。単なる血糖値と異なり、ここ1~2ヶ月の血糖値の変動が反映されるため、診断に用いられます。
<糖尿病になりやすい人チェックリスト>
□お菓子やジュースなどの甘いものをよく食べる
□お酒をたくさん飲んでいる
□野菜が嫌いであまり食べない
□間食や夜食が多い
□食べるのが早い
□BMIが25以上(肥満)である
□運動習慣(1日20分以上の運動を毎日行う)がなく、日常の活動量が少ない
□悩みやストレスが多い
□親・兄弟姉妹や親戚に糖尿病の人がいる
□40歳以上である
②動脈硬化
動脈硬化とは、動脈の加齢変化で血管が細くなり、血液の通り道が狭くなったり、弾力性が失われるものです。狭く硬い血液の通路は詰まりやすく、壊れやすいことは容易に想像できます。これが脳梗塞、脳出血の大きな原因となるのです。動脈硬化の危険因子は上記の生活習慣病に加え、慢性腎臓病や喫煙、性差(女性より男性がなりやすい)などがあります。また、加齢や家族に冠動脈疾患を患った人がいることなどがあり、危険因子が多いほど動脈硬化になりやすくなります。その他の動脈硬化については別の記事でも紹介していますので、そちらも併せてどうぞ。
➞「脳梗塞とは?症状と原因を脳梗塞リハビリBOTスタッフが解説」
➂心疾患
心疾患には、虚血性心疾患、不整脈、心不全などがあります。虚血性心疾患は心臓の血管が狭くなる狭心症、血管が詰まる心筋梗塞に分類されます。発症の危険因子には、生活習慣病に加え、加齢、家族歴、慢性腎臓病などがあります。上記の高血圧、高脂血症、糖尿病になりやすい人のチェックリストに多くあてはまった人は要注意です。また、タイプAと呼ばれる闘争心が強く、時間に追われ、多くの成果を残そうとする行動パターンの人は心筋梗塞になりやすいとも言われています。
不整脈には種類がたくさんありますが、中でも心房細動は要注意です。心臓を動かす電気信号が乱れ、心臓が小刻みに震えるために、一時的に全身に血液を上手く送り出せない状態に陥ります。これにより心臓内に血の塊が出来やすく、それが血流にのって脳の血管に詰まると脳梗塞を引き起こします。
その他の不整脈については別の記事でも紹介していますので、そちらも併せてどうぞ。
➞「脳梗塞とは?症状と原因を脳梗塞リハビリBOTスタッフが解説」
④ストレスを溜めやすい性格
生活習慣病の高血圧・糖尿病になりやすい人チェックリストにもあったように、ストレスも脳梗塞の発症に関係しています。ストレスは交感神経を刺激し、アドレナリンやコルチゾールといったストレスホルモンが体内に放出されます。これらのホルモンは血圧や血糖値を上昇させ、脳梗塞の危険因子を助長させます。
こうしたストレスを溜めやすい性格として、以下があげられます。
これらのストレスを助長する環境として、「いつも時間に追われて忙しい」「息抜きの時間が無い」「趣味ややりたいことが無い」「相談できる人が身近にいない」などがあります。また、自分にとって何がストレスになるかが分からないという人も、自覚しないままストレスを溜め込み、不眠や頭痛・腹痛などの身体症状となって表れるまで気付かないケースもあります。適度なストレスは生きる上で必要と言われていますが、過度なストレスは自律神経の働きを乱し、心身の不調の呼び水となり、ひいては心疾患や脳梗塞といった重大な疾患を引き起こすリスクとなります。
⑤遺伝的要因
糖尿病と同様に、脳梗塞の発症にも遺伝的要因が関係しているとされています。親や兄弟、親族などに脳血管疾患や心臓疾患の既往を持つ場合、脳梗塞発症のリスクが2~4倍になると言われています。中でも「もやもや病(脳の動脈が進行性に狭くなり、閉塞していく病気)」は関連する遺伝子が発見されており、子どもや30~40代といった若い世代でも脳梗塞や脳出血の原因となることがあります。早期発見のためには、脳血管撮影などの専門的な検査が重要です。
脳梗塞になりやすい年齢
脳梗塞は60~65歳以上で発症者数が上昇し、その患者数は男女共に加齢により上昇します。これは、脳梗塞の原因となる高血圧などの生活習慣病や心房細動は、加齢が発症要因として関係しているためです。年を重ねることで、全身の機能は低下していきます。これは体を動かす筋肉や関節といった運動機能だけでなく、血管や心臓といった内臓機能の低下も含まれます。加齢により血管が脆くなれば脳出血に、血管が硬くなれば動脈硬化から脳梗塞に、心臓が弱れば心不全や不整脈になって更には脳血管疾患に発展する可能性が出てきます。また、自律神経の働きも衰え、体の中を一定に保つ機能が弱まり、心身の不調からの回復にも時間を要することになります。加齢による身体や内臓の衰えをできるだけゆるやかにしていくためには、若い内から生活習慣などに気を付けることが大切です。
脳梗塞になりやすい食べ物
食べ物が私たちの身体を作っています。食べた物に含まれる栄養素によっては、血管や臓器に影響を及ぼし、脳梗塞のリスクを高めてしまうものもあります。動脈硬化を進め、脳梗塞になりやすい食品を紹介します。
【加工肉】
ベーコンやソーセージなどの加工肉は飽和脂肪酸が多い食品です。LDLコレステロールを増加させ、肥満につながる可能性があります。また、食塩も多いため、高血圧のリスクを高めます。
【乳製品】
バターや生クリーム、チーズなどは、加工肉と同じく飽和脂肪酸が多く含まれており、LDLコレステロールを上昇させるため、過剰摂取に注意が必要な食品です。
【梅干し、漬物、干物、味噌汁】
これらの食品は、塩分が多いため、摂りすぎにより高血圧につながります。
【お菓子・揚げ物】
マーガリン、ショートニング、ファストブレッドが用いられているケーキやクッキーなどのお菓子や揚げ物は、トランス脂肪酸が多く含まれます。摂りすぎにより脂質異常のリスクが高まります。
【鶏卵、魚卵、レバー】
卵黄はコレステロールを多く含むため、高LDLコレステロール血症では制限を考慮することが必要で、過剰摂取は健常人でも控えることが望まれます。
脳梗塞にならないための予防策
これまで脳梗塞になりやすい人の特徴や食習慣などを紹介してきましたが、健康に暮らすために重要なのは予防策です。代表的な予防策として「見えない体の中を整える食生活」「生活リズムを作るための睡眠」「生活習慣病を防ぐ運動習慣」の三つをご紹介します。
➀見えない体の中を整える食生活
適正な摂取量と適正体重を維持することが大前提で、脂肪20~25%、炭水化物50~60%に設定することが勧められます。以下で食品選びのポイントを紹介していきます。
【加工肉や乳製品、菓子、揚げ物を減らす】
脳梗塞になりやすい食べ物で紹介したように、これらは動脈硬化を助長するため減らすことが必要です。
【青魚・えごま油を選ぶ】
オメガ3系多価不飽和脂肪酸が多く含まれるさば缶などの青魚やえごま油はコレステロールを下げる効果があります。
【白米より麦飯、玄米を選ぶ】
麦飯や玄米などの食物繊維が多いものを選ぶのがよいとされています。また、麺類ではうどんよりそば、パンでは白パンよりも全粒粉パンや麦パンがおすすめです。
【野菜、果物、海藻、ナッツ、大豆製品を取る】
心血管、脳卒中のリスクを低くすることが明らかで、積極的な摂取が勧められます。
➁生活リズムを作るための睡眠
睡眠を整えることも重要です。睡眠時間は個人差がありますが、約7時間の睡眠が推奨されます。時間が極端に短かったり、長かったりすると、食欲が増進され食事摂取量が増え、肥満につながります。十分な睡眠は、日中の活動を増進し、消費エネルギーを増やすため、肥満を予防します。
中でも睡眠時無呼吸症候群は、一時的に呼吸が止まり低酸素血症を生じるため、睡眠の質を著しく低下させます。深い睡眠が取れないと交感神経が夜間も抑制されないため、頻脈・血圧上昇・高血糖状態が持続してしまい、心房細動、高血圧、糖尿病のリスクを高めます。また睡眠時無呼吸症候群は単独で脳卒中発症の危険因子でもあるため、「いびきをかいている」、「寝ている時に呼吸が止まっている」と指摘されたことがある方は、検査を受けるなどして早期発見と適切な治療につながることが大切です。
➂生活習慣病を防ぐ運動習慣
運動の効果は既に多くの方がご存知かと思いますが、身体活動が多い人は低い人と比較し、心血管疾患や脳卒中、冠動脈疾患になる確率が少ないことが示されています。推奨される運動の内容としては、有酸素運動と筋力訓練があります。もし既に何かしらの病気をお持ちの場合は、主治医や専門家の意見を聞きながら安全に効果的に実施するようにしてください。
内容 | 頻度・時間 | 強度 | |
---|---|---|---|
有酸素運動 | ウォーキング 水泳 サイクリング エアロビクスなど |
毎日合計30分以上を目標 (週3回以上、出来れば毎日) |
中等度以上標 (楽にできる~ややきつい程度) |
筋力訓練 | マシントレーニング 自重トレーニングなど |
1種目あたり平均3セット (セット間で1~2分の休憩を挟む) 数種目を週2~3回 |
10~12回反復出来る負荷 |
上記のような積極的なトレーニング以外にも、日々の生活をする上でちょっとした意識を変えることでも、筋肉の活動量を増やすことができます。以下に日常で活動を増やすためのコツを示します。
・日常生活の中で座っている時間を減らし、活動的な生活をする
・歩数計を身に付けて一日の歩数を記録する(一日8000~9000歩が理想)
・外出頻度と時間を増やす
・雨の日は家の中で軽い運動や家事をする
・30分~60分に一度は立って歩いたり、場所を変えたりする
・エレベーターやエスカレーターではなく、階段を使う
・バス停や駅一つ分歩くようにしてみる
・リモコンなど頻繁に使用する物を少し遠い所に置いて立ち上がって歩かざるを得ない環境を作る
※トレーニングや運動は頑張りすぎて続かないよりは、無理のない範囲で継続することが何より大事になります。
④ストレス耐性をあげて健康に暮らす
ストレスを溜めやすい人は、自分に合ったストレスへの対処法を知ることが大事です。ストレス発散法としてお薦めできないのは、とにかく食べる・飲む(暴飲暴食)、お酒をたくさん飲む(多量飲酒)、ギャンブルなどです。これらは生活習慣病のリスクを高め、脳梗塞発症の危険因子になりうることも勿論ですが、過食症やアルコール依存症、ギャンブル依存症といった精神的な病気にもつながる可能性があります。健康を害さずに出来るストレスへの対処法をいくつか準備しておきましょう。以下、いくつか例をあげます。
・ストレスがかかる場所から離れて、自分の趣味などを楽しむ
・適度に好きな物を食べたり飲んだりする
・友人に会う
・好きな場所、安心できる場所に行く
・五感を使ったリラックス法(音楽を聴く、好きな香り(アロマなど)をかぐ、触り心地の良いものに触れる、綺麗な景色を見るなど)
・深呼吸する(自律神経を整える)
・瞑想をする(マインドフルネス)
・第3者に相談してアドバイスをもらう(信頼できる人を頼る)
このように、いくつかストレスへ対処する方法をリストにしておき、状況や状態に合わせたストレス解消法を選択するのも良いでしょう。また、根本的なストレス耐性を挙げるためには、「自分の考え方、ものごとの捉え方を変える」というのも一つの手段です。認知行動療法に代表されるように、決めつけや思い込みといった偏った考え方からバランスの良い考え方に転換していくことで、人間関係や社会生活におけるストレスを緩和することができます。
脳梗塞にならないためにも予防・定期的な検査を実施しよう
脳梗塞にならないためには、生活習慣病を始めとした危険因子の予防が何より大事になります。そのためには、食事や運動、睡眠などの生活習慣の是正が必要になります。生活習慣病については、日々の体重測定や定期的な健康診断での血液検査や尿検査、心電図検査などが有効です。定期的な健康診断を受けるようにしましょう。
脳梗塞では発症時に痛みを伴うことはまれで、発症してもすぐに受診せず一晩様子を見てしまうことがあります。
・突然出現した、身体の片側の脱力やしびれ
・突然出現した、目のぼやけ
・突然出現した、言葉の話にくさ、理解のしにくさ
・突然出現した、激しい頭痛
・突然出現しためまい感やふらつき、転倒
このような脳卒中が疑われる症状を覚えておき、当てはまるときは決して待たずに速やかに受診して検査をしましょう。脳梗塞の予防法を知って健康的に過ごすことが出来るようになると共に、疑われるときは早めに対応出来るようにしましょう。
当センターではこのようなお悩みに対して、リハビリ的視点から改善に取り組んでいます。
脳梗塞リハビリBOT静岡では脳梗塞の後遺症による手足のつっぱり(痙縮)の改善など、さまざまなメニューを用意しております。90分体験プログラムでその効果を感じて頂くのが最もおすすめの方法ですが、まずは一度相談を、という方には「専門家への電話相談」というサービスをご用意しております。以下フォームから必要事項をご入力頂くと、脳梗塞リハビリBOT専属の理学療法士から折り返しご電話をさせていただいております。ぜひお気軽にご利用下さい。
ライター
中野 亮
・理学療法士 ・認定理学療法士(脳卒中) ・認定理学療法士(循環) ・認定理学療法士(呼吸) ・3学会呼吸療法認定士 ・心臓リハビリテーション指導士 ・心電図検定2級 ・福祉住環境コーディネーター2級 ・両立支援コーディネーター ・離床アドバイザー
この記事の監修者
加藤 隆三
理学療法士
2012年に常葉学園静岡リハビリテーション専門学校を卒業し、理学療法士免許を取得。資格取得後は整形外科やスポーツ現場、介護サービスにて様々な分野のリハビリテーションに携わる。介護現場ではお客様の生きがいや生活の質を高めることをコンセプトとした生活リハビリの業務に従事する。2018年から脳梗塞リハビリBOT静岡の所長に着任、脳梗塞の後遺症に悩まれている方のリハビリやご家族の支援も行う。また地域リハビリテーションにも力を入れており、介護予防教室を50回以上開催し、自立支援型ケア会議に参加している。その他、福祉用具専門相談員に対する講演や大学教授との共同研究等を行っている。地域の皆さんがいつまでも生きがいを持って生活できるよう、最善のリハビリを提供することを心がけている。
2013年昭和大学理学療法学科を卒業、2014年から総合病院のリハビリテーション科に勤務。10年間、理学療法士としてリハビリテーションに従事。脳卒中・呼吸・循環器の認定理学療法士の資格を持ち、2020年昭和大学大学院保健医療学の修士課程を修了。その他、リハビリテーション系の資格を複数持ち、広い視点から高齢者の社会復帰を支援。その人に合わせた食事や栄養、運動の指導を行い、医療的な知識と経験から、エビデンスを重視しながら健康を支えている。フリーランスとして、健康的な運動や食事の指導サービスを提供。顧客から高い満足度を獲得している。