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2024.07.11 脳梗塞の再発予防

脳梗塞の予防・再発防止のための食事とは?<公式>脳梗塞リハビリBOT静岡

2020(令和2)年の脳血管疾患の患者数は174万人に上り、その背景にはストレス社会や食の欧米化、運動不足などの生活習慣の変化が大きく影響しています。「脳梗塞になりたくない」と思っている方、そして脳梗塞を発症してしまい「もう脳梗塞にならないようにしたい」と思っている方、予防のためには生活習慣の見直しが重要です。生活習慣といっても、「運動」「睡眠」「食事」など様々ですが、中でも「食事」は人間の体を作る重要な要素です。この記事では、「脳梗塞の予防・再発防止のための食事」と題して、食生活のポイントや消化・吸収を助ける食事方法についてご紹介します。

脳梗塞の予防・再発防止のための食事とは

脳梗塞とは、脳の血管が詰まったり細くなったりすることで血流が遮断され、脳細胞が死んでしまう病気です。

脳梗塞は主に肥満、高血圧、糖尿病、脂質異常症などで血管に負担をかけることが原因で起こりますが、これらは毎日の食事や生活習慣で予防・改善することができます。

脳梗塞の予防や再発を防止するためには、食生活のポイントや積極的に摂取した方が良い食べ物、控えた方が良い食べ物を知って日頃から意識して生活することが重要です。

食生活の5つのポイント

脳梗塞予防・再発防止のための食生活のポイントは以下の5つです。

  • 1.3食バランスよく食べる
  • 2.塩分は控えめに
  • 3.脂肪の取りすぎに注意
  • 4.タンパク質はしっかり摂る
  • 5.こまめな水分補給を忘れずに

聞いたことがあるものも多いのではないでしょうか。具体的には何をしたらいいのか、次で詳しく解説していきます。

 

 1.    3食バランスよく食べる

食事は大きく分けてタンパク質、脂質、炭水化物の3つで構成され、これらを適切な割合で、適切な量を食べることが「バランスよく食べる」ということになります。どれか一つを食べ過ぎたり、逆に全く食べなかったりすることが習慣になると、肥満や高血圧、糖尿病につながってしまいます。

特に肥満により内臓脂肪が増えると、血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)や中性脂肪が増えて動脈硬化の原因になるとともに、血栓もできやすくなります。

肥満を予防するには、バランスよく食べ、適切なエネルギー量を維持することが重要です。しかし、カロリーを気にしすぎて1日2食にするなど、食事を抜いてしまうと空腹感でドカ食いしてしまい、糖や脂肪が過剰に吸収され太りやすくなってしまうので注意が必要です。

食事は1日3食、腹八分目を意識して摂りましょう。

成人の1日に必要なカロリーは以下の通りです。

1日に必要なエネルギー
成人男性(活動量が少ない) 1800~2200kcal
成人女性(活動量が少ない) 1400~2000kcal

農林水産省

 

2.    塩分は控えめに

塩分の過剰摂取は高血圧の原因になります。

塩分を摂りすぎると喉が渇き、水分をたくさん飲みます。人間の体は塩分の濃度が決まっているため、体内の塩分濃度が高くなるとそれを薄めようと水を欲するようになるためです。塩分と水分をとると体内の血液量が増え、血圧が上がります。さらに、血圧が高い状態が続くと血管に負担がかかり動脈硬化を引き起こしやすくなります。

もともと日本人は味噌汁や煮物、漬物などを食べることが多いため、塩分過多になりやすいといわれています。みそ汁は1日に2杯までにしたり、漬物や佃煮を控えたりするだけでも塩分制限になります。

1日に推奨される塩分量は以下の通りですが、高血圧の予防や治療を行うのであれば、塩分は1日6g未満とするのが望ましいです。

1日に推奨される塩分量
男性 7.5g
女性 6.5g

 

3.    脂肪の摂りすぎに注意

脂質を摂りすぎると、血液中のLDLコレステロールと中性脂肪が多くなります。どちらも体内に必要な成分ですが、余分に増えてしまうと血管の内壁に溜まってしまい、コブになって血管が狭くなります。血管が狭くなると当然詰まりやすくなり、脳内で血管が詰まると脳梗塞を引き起こします。

1日あたりの脂質の摂取量は、成人男性では75g前後、成人女性の場合は56g前後が目安です。脂質量と聞いてもピンと来ないかもしれませんが、たとえばカレーライス1人前で脂質は約25g、ハンバーガーのビッグマック®は28.3gです。食品の包装紙には脂質の量が必ず書いてあるので、脂質制限をしたいときはチェックしてみましょう。

4.    タンパク質はしっかり摂る

タンパク質の不足は筋力の低下につながります。筋力が低下すると、エネルギー消費量が低くなり、太りやすくなります。食事で良質なタンパク質を摂り、筋力低下を防ぎましょう。

18歳以上の1日のタンパク質推奨量は、男性65g女性50gです。

目安として、1食に手のひらサイズの肉や魚、大豆製品を食べると約20g前後のタンパク質を取れるといわれています。また、タンパク質は年齢を重ねて食が細くなるにつれて摂取しにくくなる傾向にあります。

1食につきゆで卵や納豆を1品プラスしたり、朝にヨーグルトや牛乳をプラスしたりと、少し意識するだけでタンパク質の摂取量を増やすことができます。

5.    こまめな水分補給を忘れずに

体の水分が減って脱水状態になると、血液の水分量が低くなり、血液がドロドロになって詰まりやすくなります。さらに動脈硬化などで血管が狭くなっていると粘度の高い血液は血栓を作りやすく、脳梗塞の危険性も高まります。

1日の水の必要摂取量の目安
生活活動レベルが低い集団 2.3 L~2.5 L程度
生活活動レベルが高い集団 3.3 L~3.5 L程度

 

成人が1日に排出する水分は約2.5Lと言われており、同量の水分を飲食物から摂取する必要があります。通常の1日分の食事には約1.0Lの水分が含まれており、さらに体内で食べ物をエネルギーに分解する際に0.3Lの水分を得られるため、残りの1.2Lを飲料水から補給する必要があります。

水分摂取量はあくまでも目安であり、心不全などの基礎疾患がある場合はかかりつけの医師の指示に従ってください。

 

脳梗塞のリスクを高める食べ物

中性脂肪やコレステロールは体の健康を維持するために必要ですが、血中のコレステロールが増えすぎると、動脈硬化になり、脳梗塞のリスクが高まります。

中性脂肪やコレステロールを上昇させる食品は、主に「動物性脂肪」「トランス脂肪酸」「加工食品」「アルコール類」です。

特に、アルコールは一回量で純アルコール量20gまでが適量とされており、それを超えて摂取し続けると血圧が上昇し、脳出血をおこす危険性が高まります。

アルコール20gとは、ビール500mL・日本酒180mL・チューハイ350mL・ワイン200mL・焼酎100mL・ウイスキー60mLのうちいずれか一種類です。

以下に脳梗塞のリスクを高める食べ物の代表例をあげています。

普段の食生活で食べ過ぎ・飲みすぎているものがないか、振り返ってみましょう。

代表的な食品
動物性脂肪・トランス脂肪酸 肉の脂身(ロース、サーロインなどの脂身、鶏皮)・ラード・牛脂・ベーコン・卵・うなぎ・生クリーム・チーズ・バター・チョコレート・アイスクリーム など
加工食品 炭酸飲料・ポテトチップス・キャンディー・市販のアイスクリーム・ホットドッグ・シリアル・フライドポテト・缶スープ
アルコール類 ビール・日本酒・チューハイ・ワイン・焼酎・ウイスキーなど

 

脳梗塞の予防に効果的な食べ物

  1. 食物繊維は、食後の血糖値の急上昇を抑え、コレステロールの上昇も抑える働きがあります。また、血管の炎症を抑えたり、血圧を下げる効果もあります。
  2. オメガ3脂肪酸は血液をサラサラにし、動脈硬化や血栓の予防や血圧を下げる効果があります。
  3. 抗酸化作用のある食品は、血管細胞の機能維持により動脈硬化を防ぎます。主にビタミンCやビタミンE、ポリフェノール類、ミネラル類が多く含まれる食品のことを指します。
  4. 不飽和脂肪酸は血液中の中性脂肪を低下させ、動脈硬化を予防します。
代表的な食品
食物繊維 玄米・胚芽米・麦めし・とうもろこし・豆類・おから・さつまいも・里いも・こんにゃく・ごぼう・セロリ・アスパラガス・キャベツ・白菜・柑橘類・バナナ・しいたけ・しめじ・えのき・わかめ・寒天など
オメガ3脂肪酸 脂肪が多い魚(サケ、マグロ、マス、サンマ、ブリ、イワシなど)・甲殻類(カニ、ムール貝、カキなど)・えごま油など
抗酸化作用のある食品 緑黄色野菜・果実類(マンゴー、パパイヤ、柿、すいかなど)とうもろこし、赤唐辛子・海藻類(わかめ、こんぶ、ひじきなど)・えび・かになど
不飽和脂肪酸 オリーブオイル・コーン油・サラダ油・アボカド・魚など

 

消化吸収を助ける食事方法~3つのポイント~

ここまで、脳梗塞を予防するには食べ物や食事習慣に気を付けることが重要だと解説してきましたが、そもそも消化・吸収がしっかりできる体でなければせっかく食事をしても効果を発揮しません。

消化・吸収を助けるポイントは①食べる順番、②よく噛む、③腸活の3つです。

次でそれぞれ詳しく解説していきます。

①食べる順番が大切

食品によって消化のスピードに違いがあるのはご存じでしょうか。

すべての食品は「消化の速い食品(ファスト)」と「消化の遅い食品(スロー)」、そしてどちらにも当てはまらない「ニュートラルな食品」に分けられます。「ファスト」は消化管全体を通過するのが約30分であるのに対し、「スロー」は消化管全体を10時間以上かけて通過します。そのため、「ファスト」と「スロー」を組み合わせて食べると消化に通常の3倍以上の時間がかかり、消化管が自浄する時間が取れなくなることで消化管トラブルの原因にもなります。この2つは絶対に組み合わせないことが重要です。

「ファスト」に分類される食品はほぼすべての果物であり、それ以外の食品はほとんど「スロー」に分類されます。果物を食べる場合は、朝に食べ、1時間以上空けてから通常の食事をとるか、通常の食事をとって4~5時間空けてから果物を食べるのがよいでしょう。

②よく噛む

よく噛むことは、肥満の防止や歯の病気予防、消化促進など様々なメリットがあります。

食べ物をよく噛むことで唾液に含まれる「アミラーゼ」という消化酵素が消化を促進し、また食べ物を歯で細かくすることで、消化管で消化しやすくなります。さらに、噛む回数が増えると食事にかかる時間が長くなり、満腹中枢が刺激されて食べ過ぎを防止します。食べ物をより細かくして咀嚼することで、栄養素を効率よく吸収できるため肥満防止にもなるのです。

③腸活

腸活とは、バランスのいい食事、適度な運動、質のいい睡眠などによって腸内環境を整えることを指します。特に、発酵食品を多く摂取し、穀物や野菜中心の食事を摂ることは効果的です。

腸活によって腸内の善玉菌が増えることにより便秘や軟便が改善し、消化吸収もよくなります。また腸は食べ物だけでなく、病原菌やウイルスとも接するため、免疫細胞の70%が集中しているといわれています。腸内環境を整えることは免疫を維持するうえでも大変重要です。

脳梗塞にならないために

脳梗塞の予防・再発防止には生活習慣の改善と食生活の見直しが最も重要です。また、これらは1日や2日で効果が表れるものではないため、長期的な取り組みが必要です。ひとつずつできることを増やしていき、習慣化していきましょう。

また、個人での取り組みが難しいと感じた際にはひとりで悩まずに、専門家に相談することも選択肢としてあげられます。

 

参考:日本人の食事摂取基準(2020年版)

https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf

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