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2022.08.19 脳梗塞の後遺症
脳梗塞の後遺症とは?症状や原因、リハビリについて解説
この記事の監修者
加藤 隆三
理学療法士
ご自身やご家族の中で、ある日突然脳梗塞になり、後遺症がこのまま残るのか、それとも治るのかといった不安を抱えている方もいるかと思います。脳梗塞の後遺症は、発症後の時期に合わせたリハビリを行うことで、現在の後遺症の症状を軽減させることができます。こちらの記事は、脳梗塞後遺症に悩むお客様を改善してきた理学療法士が、脳梗塞の後遺症の症状や原因、改善方法について解説していきます。また、実際に脳梗塞の後遺症に悩んでいたお客様の改善事例を紹介いたしますので、参考にしてみてください。
目次
- 脳梗塞について
- さまざまな脳梗塞の後遺症
- なぜ脳梗塞の後遺症が発症するのか?
- 脳梗塞の後遺症は早期のリハビリが重要
- 運動麻痺の回復過程とリハビリ時期
- 時期別のリハビリの紹介
- 脳梗塞リハビリBOT静岡での治療の改善事例(動画あり)
- 脳梗塞の後遺症でお悩みの方のよくある質問
- 脳梗塞の後遺症を改善し、生活の質を向上したい方へ
脳梗塞について
脳梗塞とは脳卒中を大きく3つに分けた際の虚血性のタイプが該当となります。虚血性とは血管が詰まることによって血流不足になることをいいます。脳卒中には脳梗塞の他に出血性タイプの脳出血とくも膜下出血があります。そもそも脳卒中とは脳の血管に障害が起こり、脳の神経細胞が侵され、麻痺やしびれなどの神経症が出る病気のことをいいます。脳梗塞が起こりやすい時期は夏と冬です。特に暑い時期は発汗による脱水を起こしてしまうことで、血液が濃縮されて血栓ができてしまうことが原因であると考えられます。更に脳梗塞には3つのタイプがあります。
ラクナ梗塞
微細な血管が詰まる脳梗塞です。比較的細い血管に動脈硬化が起こりやすいです。脳細胞が壊死する範囲が小さいことから、軽症な場合が多いです。大きな要因は高血圧による動脈硬化です。そのため、血圧の管理がラクナ梗塞の予防となります。
アテローム血栓性脳梗塞
比較的太い脳血管の動脈硬化におり起こる脳梗塞です。アテロームとは、血管壁の薄い膜の中にコレステロールなどがたまったものです。
血管が徐々に狭くすぼまっていくため、大きな発作が起きる前に前触れの発作(一過性脳虚血発作)が出やすいです。言葉がでない、手足がうまく動かせないなどの前触れとしての症状が出ますが、一般的に一過性脳虚血発作は24時間以内に消えます。
心原性脳梗塞
不整脈や人工弁などで心臓にできた血の塊が脳に流れて脳血管を詰まらせる脳梗塞です。大きい血管がいきなり詰まることが多く、障害される範囲が広いのが特徴です。
心原性脳梗塞は当然、発作が起こり、予防が難しいと言われています。ラクナ梗塞やアテローム血栓性脳梗塞と違って前触れの発作がほとんど見られません。また、重症になりやすく、死亡率も高いです。心原性脳梗塞の原因のほとんどは不整脈であると言われているため、不整脈を予防することで発症を防ぐことが考えられます。
さまざまな脳梗塞の後遺症
運動麻痺(片麻痺)
身体の左右どちらかに起こることが多いことから、片麻痺とも呼ばれております。運動神経が脳の奥の脳幹というところで左右に交差しているため、脳の障害の反対側に症状が起きます。片麻痺の程度としては、手足の先の細かい動きのみに障害が起こる軽度なものから手足が動かなくなる重症のものもあり、さまざまです。また小脳が障害を受けると身体のバランスが取れなくなります。ふらふらして立っていられなくなったり、座っている状態でも身体が揺れたりします。めまいが後遺症として残る場合もあります。
感覚麻痺(しびれなど)
片麻痺と同様に左右どちらかに現れやすい特徴があります。麻痺が起きた側では触られたときの感覚が冷たい、温かいといった感覚がわかりにくくなります。また手足のしびれも後遺症として感覚麻痺に相当します。しびれを生じ、触っている感覚が分からない、または鈍くしか感じられないというものが多く聞かれる悩みですが、逆に痛みを強く感じることもあります(痛覚過敏)
関連記事:脳梗塞の後遺症|しびれ(感覚麻痺)の原因とリハビリ
視野障害
脳幹の眼球運動を司る部分が障害を受けると目に映るものが二重に見える後遺症(複視)が現れる場合があります。複視は脳梗塞の発症時に強く現れることがありますが、後遺症が改善するケースも多いと言われています。
また、後頭葉など視覚を司る部分に脳梗塞の障害を受けると後遺症(半盲)が発症する場合もあります。半盲は左目で見ても、右目で見ても、あるいは両目で見ても視野の左右どちらかが見えなくなります。後遺症として残りやすい障害です。視野の4分の1が欠けるなど部分的に見えなくなる(視野欠損)が起こる場合もあります。
構音障害・失語症
失語症とは大脳の言語中枢という場所で障害を受けると起こるものです。障害を受ける場所によって運動性失語と感覚性失語の2つのパターンに分かれます。運動性失語とは思った通りに話せなくなる場合です。感覚性失語とは的はずれなことを答えてしまう場合です。失語症はコミュニケーションがとりにいくことから、本人も家族も生活が大変となります。
関連記事:脳梗塞による言語障害(失語症・構音障害)とは
高次機能障害
思考や記憶、学習に関わる脳の前方部分に損傷が起こった場合には、失認や失行などの症状が出ます。失認とは視覚などに障害ないのに、物を認識できなくなることです。見えているはずなのに視野の片側を認識できなくなるもの(半側空間無視)も失認の一種です。また失行とはふだん使用している物の使い方や衣服の着方がわからなくなる症状のことです。
関連記事:高次脳機能障害の症状を分かりやすく解説
嚥下障害
運動障害・感覚障害により口や舌のどなどの動きがスムーズにいかず、食べ物や飲み物をうまく飲み込めなくなる後遺症です。のどの食物が詰まりやすくなったり、誤って気管に入り込んでむせたりします。これを誤嚥(ごえん)といいます。またむせることなく本人の気が付かないうちに飲食物が気管へと流れ込み、肺に炎症を起こしてしまう事を誤嚥性肺炎といいます。
関連記事:嚥下障害とは?原因と症状を分かりやすく解説
排尿障害
おしっこの間隔が短くなったり、トイレに間に合わなくなったりする後遺症です。排尿をコントロールする神経回路に障害を受けることで起こる後遺症です。排尿後すぐに尿意が起こり何度もトイレに行ったり(頻尿)、尿意の我慢ができず失禁してしまったりします。
認知症・うつ症状や感情障害などの精神症状
脳梗塞の発症後、しばらくしてから起こる後遺症です。脳梗塞のうち、認知症との関わりが深いのはラクナ梗塞です。ラクナ梗塞は症状が軽度な場合が多く、気づかないまま脳の各所に起きていることがありますので、徐々に脳の認知機能を司る部位が障害され、症状が出てきます。症状としては自発性や意欲の低下などがよく見られます。また意欲や活動性の低下によりうつ病にもつながります。寝たきりや廃用性症候群が進む要因となります。うつ病の他にも脳梗塞により、脳の前頭部分に障害を受けると、感情のコントロールが難しくなる感情障害が起きることもあります。気分の落ち込みだけでなく、感情の高まりにより怒りやすくなったり、急に理由もなく泣き出したりすることなどもあります。
なぜ脳梗塞の後遺症が発症するのか?
後遺症の原因
脳梗塞の後遺症は身体のどの部分に出るかは梗塞の起こる範囲によって異なります。人間の脳は大脳、小脳、脳幹という3つの部位から構成されています。大脳の表面の大脳皮質は神経細胞の集まりで前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉に分かれ「手足の運動」「感覚」「言葉を聴いて理解する」「物を見て認識する」などおのおの役割分担があります。脳梗塞が起こると、この神経細胞がダメージを受けます。脳梗塞により障害を受けた部位がどんな機能を担っているかにより様々な後遺症が現れ、一部が重い後遺症として残ってしまうケースがあります。
大脳皮質の構成と役割
1.前頭葉
運動機能や思考・判断を司り、感情・行動のコントロールも担っています。
また「話す」など言語活動にも関わります。
2.頭頂葉
触覚を司ります。体で受ける情報と空間の中での位置情報なども担います。
3.側頭葉
聴覚を司ります。耳から得た情報を音や言葉として認識します。嗅覚にも関わります。
4.後頭葉
視覚を司ります。目から得た情報を色、形、明るさなどへ処理したり、動きや奥行きなど空間の情報を処理したりします。
脳梗塞の後遺症は早期のリハビリが重要
リハビリの時期は、急性期、回復期、生活期(慢性期)に分けられます。上記の図は回復機能曲線といい、脳梗塞発症からの時間経過と機能の回復について視覚化したグラフになります。
発症直後、ガクッと身体機能レベルが低下しますが、急性期病院での手術や治療により全身状態が安定すると、機能回復に向かっていきます。発症から6か月以内が最も機能回復しやすく、最もリハビリに力を入れる時期(回復期)となります。これが、「脳梗塞発症後はすぐにリハビリを開始した方が良い」と言われる理由となります。
運動麻痺の回復過程とリハビリ時期
一般的に脳卒中の発症直後(急性期)では、手足が全く動かなくなる傾向にあります。この手足が全く動かなくなり、ダランとした初期の運動麻痺を『弛緩性麻痺(しかんせいまひ)』と言います。
全身状態が安定し、回復期に向かうと徐々に手足が動かせるようになっていきます。しかし、多くの場合、大まかに手足を動かせることは出来ますが、「身体の一部分(ある部位)を単独で自由に動かすこと」が難しくなります。一部分だけを動かそうとすると、他の部位が一緒に動いてしまったり、手や足がこわばって硬くなってしまいます。このような筋肉が硬くなり緊張する現象を『痙縮(けいしゅく)』と呼びます。この痙縮が伴う運動麻痺を『痙性麻痺(けいせいまひ)』といい、回復過程で見られることが多いです。
つまり、運動麻痺の経過は、回復するにつれ弛緩性麻痺から痙性麻痺へ移行していくと言われています。
さらに、痙性麻痺が改善し、より自由に動くようになるにはリハビリが有効となります。最も機能回復しやすい時期である回復期の期間にリハビリができるかが重要となります。また、回復の程度は、脳の損傷程度や障害部位により個人差があり、痙性麻痺が強く残ってしまう方、少し残る方と様々です。また、痙性麻痺に移行せず、弛緩性麻痺の状態で手足がダランとしたままの方もおられます。
時期別のリハビリの紹介
リハビリには、3つの時期(急性期・回復期・生活期)があると紹介しましたが、それぞれの時期でリハビリの目的や時間が異なりますので、簡単に説明させて頂きます。※より詳しく内容を知りたい方は、関連記事を参考にしてください。
・急性期リハビリ
時期:発症後~2週間あるいは1か月まで
時間:発症から60日以内は1日合計最大180分(3時間)
目的:寝たきりに伴う廃用症候群の(筋肉の萎縮・関節の拘縮など)予防、早期離床
⇒身体が固まってしまわないように体を動かすリハビリ
場所:急性期(発症後運ばれた先)の病院
<代表的なリハビリ内容>
関節可動域訓練 | 関節の可動域を維持するためのリハビリ。
筋肉を伸縮による静脈血栓症や浮腫(むくみ)の予防。 |
離床訓練 | 可能な限り早期から行っていきたいリハビリのひとつ。
離床が遅れると全身的な筋力低下やせん妄の出現を防ぐ。 |
摂食・嚥下訓練 | 食べる練習や飲み込む練習。
栄養を摂取するために不可欠な機能を回復させる。 「誤嚥性肺炎」のリスクを下げるためにも重要。 |
◆急性期のリハビリを詳しく知りたい方におすすめの記事
➡関連記事:急性期にベッドで行う早期離床に向けてのリハビリ
・回復期リハビリ
時期:急性期以降~発症後5,6か月まで
時間:1日合計最大180分(3時間)
目的:手・腕・肩など上肢の機能改善、歩行など下肢の機能改善、
着替え、排せつなどの生活動作の自立、高次脳機能・言語機能・嚥下などの機能改善
⇒歩行や日常生活動作を集中的に行うリハビリ
場所:回復期病院(入院先とは別のことが多く、急性期病院から回復期病院へ転院することが多い)
神経ネットワークの再構築は発症後3ヵ月~6ヵ月の期間が最も効率よく行なわれるので、医学的に回復期リハビリを行う期間が最も機能回復のリハビリを行うのに適した時期と言えます。
<代表的なリハビリ内容>
運動麻痺に対する
リハビリ |
単純に「手足が動かせない」という症状だけでなく「力を上手くコントロールできない」という問題点に対して様々な手段・方法(徒手療法・物理療法など)を用いてアプローチする。 |
非麻痺側に対する
リハビリ |
如何に過剰努力させず効率的に非麻痺側の手足を使えるかという部分がポイント。
正しい体の使い方、力の抜き方を学んでいくことで無理のない動作を獲得する。 |
在宅生活を見据えた生活動作を改善するためのリハビリ | 自宅での具体的な方法を想定しながらの練習。
実際に家屋調査という形でご自宅の生活環境を確認(退院前訪問指導)。 必要に応じて家屋改修で生活環境の調整を行う。 |
◆回復期のリハビリを詳しく知りたい方におすすめの記事
➡関連記事:回復期リハビリテーションで機能回復を図る 第1回
➡関連記事:回復期リハビリテーションで機能回復を図る 第2回
・生活期(維持期)リハビリ
時期:発症後6か月以降
時間:20分~1時間を週に1~2回 ※時間や回数はサービス内容等により異なる。
目的:筋力や体力を維持する、回復した機能の低下を防ぐ(予防)
⇒麻痺の悪化や体が動かなくならないようにリハビリを行う
場所:病院での外来リハビリ(医療保険)、通所リハビリ・訪問リハビリ(介護保険)
保険外の自費リハビリ(当施設)
関連ページ:生活期のリハビリテーション 退院前の準備や自宅でのリハビリ
<代表的なリハビリ内容>
住環境の変化に対する適応 | ご自宅の環境に合わせた生活動作練習、生活環境の更なる調整を行う。 |
身体機能および動作の維持と二次的障害の予防 | 「回復させた身体機能を低下させない」という視点。
専門職によるリハビリ以外にも、主体性を持って自分でリハビリを行うことが大切。 |
更なる身体機能および動作の改善 | 趣味の再開・獲得や運動習慣の改善などの「自分で行うリハビリ」
保険下および自費での「専門職によるリハビリ」 など |
◆生活期のリハビリを詳しく知りたい方におすすめの記事
➡関連ページ:脳梗塞後遺症に対するリハビリ「生活期」
脳梗塞リハビリBOT静岡での治療の改善事例(動画あり)
事例1
40代男性/脳梗塞 右片麻痺の改善/滑らかな箸操作が可能になる
【治療前のお客様の状態】
・右手は重たく、動かすとすぐに固くなりやすいため、長時間使用することが難しかった。
・特に手首、指が固くなりやすかった。
・右肩には痛み、左肩には肩こりがあった。
【改善内容】
・滑らかな箸操作が可能となり、日常的に箸で食事が行えるようになった。
・「かき混ぜる」際にも固くなりにくくなった為、好物であった納豆をまた食べるようになった。
・重い荷物(20kg程度)を持っても、左右で感じる重みが均一になり、運びやすくなった。
・重い荷物を運ぶ際に、持ち返ることが行いやすくなった。
動画を交えた詳しい事例内容についてはこちらをご覧ください。
【動画あり】脳梗塞 右片麻痺の改善 滑らかな箸操作が可能となった事例のご紹介
事例2
50代女性/脳出血 右片麻痺の改善/床の物を拾う動きがスムーズになる
【治療前のお客様の状態】
・立ち座りや歩行時に右手足の緊張が高まりやすい状態だった。
・床の物を拾おうとすると右の踵が浮いてしまい左脚に体重がかかり過ぎてしまう。
・立つと背中が反ったような姿勢になり踵に重心をとどめておくことが困難であった。
【改善内容】
・立った姿勢で背中が反らなくなった。
・床の物を拾う際に右足に体重が乗るようになった。
・その結果右の踵が浮かなくなった。
動画を交えた詳しい事例内容についてはこちらをご覧ください。
【動画あり】脳出血 右片麻痺の改善 床の物を拾う動きがスムーズとなった事例のご紹介
事例3
50代男性/脳梗塞 右片麻痺の改善/小走りが可能となり、階段がスムーズに降りられるようになる
【治療前のお客様の状態】
・歩行時に腰痛がみられ、長距離歩行が難しい状態であった。
・右足首が固く、歩行時につま先が引っかかりやすい状態であった。右足で支える際に腰痛が強まる様子がみられた。
・右肩を挙上していくと、肩の痛みが生じやすい状態であった。軽度の亜脱臼もみられた。
・右手を動かすことに恐怖感があった。
【改善内容】
・右肩の痛み、腰痛が軽減した。
・小走りが可能となった。
・階段の上り下りがスムーズに行えるようになった。
動画を交えた詳しい事例内容についてはこちらをご覧ください。
【動画あり】脳梗塞 右片麻痺の改善/小走りが可能となり、階段がスムーズに降りられるようになった事例のご紹介
脳梗塞の後遺症でお悩みの方のよくある質問
Q. リハビリをすることで歩けるようになりますか?
運動麻痺の程度は、脳の損傷部位や損傷程度により個人差があり、その方の下肢の麻痺の程度によって歩行の可否は変わります。
下肢の麻痺が重度の方でも、順調に回復すれば歩けるようになる方もたくさんおられますので、麻痺が重度だからといって歩くことを諦めないで頂き
たいです。一般的な歩行のリハビリ順序は、下肢が麻痺で動かない⇒装具を付けて練習⇒装具を外して練習といった流れになります。最初は装具をつ
けて歩いていたとしても、装具を外せる方は多くおられますので、最後まで諦めないで頂きたいと思います。
Q.運動麻痺は完治しますか?
運動麻痺の程度は、脳の損傷部位や損傷程度により個人差がありますが、リハビリなどを併用することで改善すると言われています。しかし、現段階
では完治は難しいと言われています。
Q. 全く手や足が動きません、動くようになりますか?
回復の程度は、脳の損傷部位や損傷程度により異なりますので、現段階で動かないからといって今後も動かないとは限りません。発症から6か月以内
であれば、麻痺が最も改善しやすい時期なので諦めるのはとてももったいないです。また、6か月以降だからといって動くようにならないわけではあり
ません。6か月以降もリハビリや運動をすれば麻痺の改善は十分に見込めますので、諦めるのはもったいないです。ただし、動かない原因が人により異なりますので、なんでも運動をすればいいのではなく、その方に適したリハビリや運動をする必要性がありますので、専門職に相談をして頂きたいです。
Q. リハビリはいつまで必要ですか?
最も機能が改善しやすい回復期にあたる発症後から6か月以内は、リハビリを実施して頂きたいです。
また、6か月を過ぎたからといって、良くならないというわけではありません。良くなるスピードが緩徐になる傾向はありますが、適切なリハビリをす
ることで良くなると言われています。なので、続けられる環境であれば続けるのがいいですが、理想は生活の中で動く習慣をつけることです。
Q. You tubeなどのリハビリでも良くなりますか?
内容によりますが、大切なのは自分の症状や目的に合っているか否かになります。You tubeなどで紹介されているリハビリで、効果が出る方もいれば出ない方もいますので、可能であれば専門職に直接見て頂くのがお薦めです。
Q.リハビリの頻度はどの程度がいいですか?
目的により異なります。
改善を目的とされている場合は、週2回以上がおすすめです。目的が維持の場合では、週1回で可能な方や普段から運動習慣があるためリハビリを利用しなくてもよい方もおられますが、その方の症状や普段の運動量にもよりますので、まずは専門職に相談されることをお薦めします。
脳梗塞の後遺症を改善し、生活の質を向上したい方へ
脳梗塞リハビリBOT静岡では脳梗塞の後遺症による片麻痺の改善のためのさまざまなメニューを用意しております。まずは一度相談したいという方には「専門家への電話相談」というサービスをご用意しております。以下フォームから必要事項をご入力頂くと、脳梗塞リハビリBOT専属の理学療法士から折り返しご電話をさせていただいております。ぜひお気軽にご利用下さい。また何年も同じ装具を使い続けていて自分に合っているのか不安な方も、是非一度ご相談頂けると幸いです。
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この記事の監修者
加藤 隆三
理学療法士
2012年に常葉学園静岡リハビリテーション専門学校を卒業し、理学療法士免許を取得。資格取得後は整形外科やスポーツ現場、介護サービスにて様々な分野のリハビリテーションに携わる。介護現場ではお客様の生きがいや生活の質を高めることをコンセプトとした生活リハビリの業務に従事する。2018年から脳梗塞リハビリBOT静岡の所長に着任、脳梗塞の後遺症に悩まれている方のリハビリやご家族の支援も行う。また地域リハビリテーションにも力を入れており、介護予防教室を50回以上開催し、自立支援型ケア会議に参加している。その他、福祉用具専門相談員に対する講演や大学教授との共同研究等を行っている。地域の皆さんがいつまでも生きがいを持って生活できるよう、最善のリハビリを提供することを心がけている。